【本】アーセン・ヴェンゲル ―アーセナルの真実―
アーセン・ヴェンゲルとアーセナルが歩んだ20年の物語がヴェンゲルの考え方や哲学・アーセナルにいた首脳陣や選手の証言とライバルチームの監督や選手の発言などから綴られている本です。
まず前提として海外サッカー、せめてプレミアリーグに関する知識は前もって身につけておかないと読むのは相当しんどい。
登場人物がどんな人でどんなプレーヤーだったのかをしっかり説明してくれるような本でもないので。
補足になりますが、この本が出た2年後の2018年の夏をもってヴェンゲルさんはアーセナルの監督を退任されています。
実に22年もの間、欧州サッカーの強豪1チームで監督をやられてるというのはライバルチームであるマンUのアレックス・ファーガソン監督(27年)以外ではいないんじゃないかなと思います。
他のスポーツに置き換えても20年以上も同じチームで監督をやっていられるというのは常に成績を残し続けていかなければならないプロスポーツの世界においては相当有能でタフでないとできないということがわかるのではないでしょうか。
アーセナルというチームが他の強豪チームと何が違うのかというところなんですが選手獲得のために巨額の資金を投入して超一流の選手を連れてくる、ということはせずに、まだネームバリューこそないけれども一流選手になる素質がある選手を連れてきて育てる文化にあると思います。
それは、新しいスタジアムの建設費用のためにあまりお金が使えないからこその補強方針だと思っていたのですが、実際はそこまで単純ではなかったということをこの本を読んで初めて知れたのが良かったです。