【本】イチロー・インタビューズ激闘の軌跡２０００-２０１９

イチロー・インタビューズ激闘の軌跡２０００-２０１９ /文藝春秋/石田雄太

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2019年の春に引退したイチローのメジャー挑戦から引退まで約２０年にも渡るインタビューを時系列に収録したインタビュー集。

こうして振り返りながらインタビューを読み進めていると、イチローだって人間だし、普通の人とは比べ物にならないぐらいの苦しみを背負いながらその期待に応えてきたんだなと思うと心にくるものがありました。

野球の話だけじゃなくて、イチローを支える家族の話や日本とアメリカの違いの話、いろいろ印象的なエピソードがあって、メジャーの安打記録を塗り替えた翌年にもシーズン200本安打を達成していたのに「今年は残念でしたね」と声をかけられたみたいな話は笑えるようで笑えない話として忘れられません。

あとは孤独に悩むイチローに弓子夫人が言葉ではなく行動で示したメッセージの話は素敵すぎるというか、この奥さんがいてこそのイチローだな、と思わざるを得ません。

 

謎のネットニュースやテレビでエピソードをつぎはぎして造られたイチロー像を一度忘れて、改めてこの本を読んでイチローが何を考え何を感じて野球に取り組んでいたか、そして野球以外にもどんな事を考えているのかを知ってもらいたいです。