生乾きと焼餅

どの口が何言うかが肝心

【本】清原和博 告白

 

なんとも言えないモヤモヤする読後感でした。

決してつまらないとか退屈というわけではなく清原さんの「告白」をもって本が終わるんですけどこのインタビュー形式での自叙伝が終わりを迎えることで清原さん自体が変わったとか救われたみたいな描写がないところがとてつもなく生々しいというか。

 

スポーツ選手が現役を退いた後のセカンドキャリアについては度々その難しさが問題になったりします。

現役時代に浴びた脚光や賞賛が無くなることで人生に対するモチベーションが持てなくなり、新たな刺激を求めてしまう、という流れ。

清原さん以外で言えば、伊良部秀輝投手が似たようなケースで最終的には自ら命を絶つということになってしまいました。

今、家族とも離れ離れになっている清原さんは抗うつ剤を使用しながらなんとかインタビューに応じてこの本の元になった連載に協力されたようです。

 

野球にはあんまり関係のない人間ですが、やっぱりもう一度どこか人脈やしがらみの関係ない場所で野球に携わってもらいたいなとなにより元気に生きていてほしいと思います。

 

本の内容は生い立ちから高校時代の話、プロ入りを巡るあれこれから桑田さんとの関係、松井秀喜さんの話や仰木彬さんとのエピソードなんかもあって現役時代の姿を知っている人であれば興味深い内容だと思います。

個人的には巨人アンチをより深めることになりました。