昨日の記事で紹介した「奴隷になった犬、そして猫」という本の中でも登場していた女優の
杉本彩さんが動物愛護活動家として日本の動物福祉における問題点に警鐘を鳴らす本。
「奴隷になった犬、そして猫」と内容が重複する部分もありますが、新書というフォーマットと
杉本彩さんというネームバリューもあって、より手に取りやすいのではないかなと思います。
内容としては、前述の本にもあるペットビジネスの闇であったり、
動物愛護法改正の話だったりもあるんですが、個人的に興味深いと思ったのは第3章の「『かわいい』の向こう側に巣食う闇」です。
とにかく
杉本彩さんの動物に対する優しさというか慈しみの心が
尊いです。その想いは自身の仕事場とも言えるテレビ番組における動物の取り扱い方に対しても不快だと思えば容赦無く断罪します。
本当に動物のことを想ってる人はなかなか動物番組に出れないという話はいろいろ思慮に富んだ話。
あとは「保護犬・保護猫ビジネス」なんていう商法があることも初めて知りました。
何らかの事情で飼い主がいない犬や猫を救いたいという優しい心の人たちを利用してやろうなんて人がいるんだなと気持ち悪くなったなぁ。
自分としてはまだまだ未熟者なので、動物に対してそこまで配慮する必要があるのか、という気持ちもなくはないんですが、ある意味では価値観を大きく揺さぶられたので読んで良かったと思うし、動物の気持ちについてもっと広く深く配慮できる人間になりたいとも思いました。
この本の印税は杉本さんが代表を務める公益財団法人動物環境・福祉協会Evaに寄付されるとのことなので、気になる方は是非購入されてみて、活動の一助を担ってみてはと思います。