もっと言えば健康診断の結果が思わしくなかったり、仕事を無茶なスケジュールでこなしていたりするとある時突然死んでしまって、しばらく誰にも気づかれないなんてことは一人暮らしをしていると全然あり得るわけで。
この本は知っているようで意外と知らない
孤独死の実態について書かれています。
タイトルに「男」とついているのは、実は
孤独死の7割が男性ということで、特に男の人に読んでもらいたいという気持ちの現れなのかなと感じました。
読み進めていくと確かに「こんなじじいになっていそうだな」という未来の自分がそのまま
孤独死してしまう老人の傾向そのものだったので、男の人のほうが
孤独死が多いというのは納得できます。
本の表紙が固い感じなんですけど、内容は時折ユニークだったりするので好感が持てました。
中高年の男性に「耳かきリフレ」で癒しを求めてはどうか、とか「性」から「静」へ興味が変わってきたら要注意とか、意味もちゃんとありつつのユーモアがある文章がよかったです。
やっぱり性というのは生だし、死と表裏一体なんだなぁと改めて思いました。
実例として
孤独死してしまった著名人のケース紹介なんかもあって、読んでいる人にとって優しい作りにもなっています。
もちろん実態紹介だけでなく、しっかりと
孤独死をなくすためにどのような対策をすべきかについても語られています。
孤独死というとどうしてもネガティブなイメージがありますが、孤独なまま死にたいという人もいると思うしそういった価値観まで否定する本でもありません。
ただ、孤独なまま死にたくないという人にとっては知っておくべき内容ばかりの良著だと思います。