「痴漢の多くは、勃起していない」とか、「痴漢の多くは、よき家庭人である」とか痴漢に関する意外な実態がデータとして体系化されていてありそうでなかった痴漢の実態を知ることができる良書でした。
著者の方はいわゆる依存症のケアを行うクリニックで働かれていて痴漢行為が依存症であることに一定の理解を示しつつも依存症だからやってもしょうがない、という考え方を一切許さないバランス感覚と考え方の明確さは信用できると思いました。
その中で痴漢をしてしまった患者の方の実態であるとか再犯をしないようにどのような治療を行なっているのか等いわゆる現場の生の声がわかりやすくまとめられていて読みやすかったです。
この本を読むと、結構自分が痴漢になり得そうな要素が含まれていたりしてちょっと怖くなったりもしました。
男の人は「自分は大丈夫」と思っていても、一読しておく価値はあるんじゃないでしょうか。