内容は重たいはずなんですけど、文章の妙なのか著者の人柄なのか、時折ゾクッとするような展開はあるもののスラスラ読み進めることができました。
難しい法律の話も噛み砕かれていて要領よく理解できるので、全然気にならなかったです。
「ストーカーの被害に遭っていても、自分の作品に昇華するなんて強い女性なんだなぁ」と思いながら読んでいましたが、著者の方は特別強いわけでもなく、何度か挫けそうになりながらも戦って、その末に世の中に伝えなければいけないストーカーに関するたくさんの問題のために書いていたんだということがわかります。
多くの世の中の人たちにとっては、いわゆる他人事でもある分関心も薄いのかも知れません。
昔とある知り合いからかつての恋人からの数秒おきの着信履歴を見せられた時に、ゾッとした覚えがあって、しかもその知り合いは女性なので、恐怖は何倍いや何百倍だったのかと思うと背筋が凍ります。
この本に出てくる警察の方々は比較的親身になって対応してくれていますが、別のストーカーに関する本に出てくる警察の対応なんかを見てると、不安は募るばかり。
この本で訴えられていることに、多くの人が理解を進めて欲しいと思います。