生乾きと焼餅

どの口が何言うかが肝心

【本】妄信

 

 本を読む時期とそうでもない時期がはっきりしていて「最近本読んでないなぁ」と思うと、読書の感触のようなものをノンフィクションやルポ本で取り戻すことが多い。

 

「相模原障害者施設殺傷事件」も2年前の事件なんだなと思うと少し忘れかけていた自分が怖いなと思う。

この事件も当時どのような報道がなされていたかは完全に忘却の彼方なんだけどもしかしたら「頭のおかしい人が大麻や危険ドラッグでハイになって凶行に及んだ」ぐらいの捉えられ方をして片付けられたりしてるのかな、と思うとゾッとする。

 

この事件自体の話ももちろんそうなんだけど、朝日新聞取材班著ということで、被害者が障害者故の取材の難しさや日本社会の根底に潜む障害者への差別意識の話が勉強になった。

 

「障害者は周りを不幸にする」という勝手な思い込みを心の底から否定できるように、もっと障害者を知ることのできる社会になる日は来るのかな。