【本】ラストピースＪ２降格から三冠達成を果たしたガンバ大阪の軌跡

アジアNo.1を勝ち取ったこともある名門G大阪のJ２降格からJ１復帰、国内タイトル3冠までの過程をその凋落の兆候から再興までを克明に綴った本。

あまり知らない人のために気持ち程度の情報を。

2000年〜2010年ぐらいのG大阪というチームはユース年代からの若手選手の台頭やスーパーなブラジル人FW選手、中軸を担う日本代表や日本代表経験選手、指揮するのはロシアW杯で日本代表の監督だった西野さんというまさに名門チームという名前がふさわしい黄金世代ともいうべき時期でした。

そしてその黄金時代からさらに上に向かうために、G大阪は10年間ともに戦ってきた西野監督と袂を分かち、新たな監督と共に次の10年を闘う・・・というところからこの本は始まります。

この時期のG大阪という「チーム」ではなく「クラブ」がどんな状況だったのかをわかりやすく伝えてくれていて、なおかつ選手・監督・強化部などさまざまな角度でのクラブに対する想いが伝わってくるとても良い本だと思います。

Jリーグだけではないけど、特にJリーグで顕著なのは昨シーズン優勝争いをしていたようなチームがちょっと軸足がぶれると下部リーグへ降格してしまうみたいなことがけっこうあって、G大阪もその例に漏れずといういろんな失敗が重なったんだなと。

でも第1章はけっこう笑えるところもある（ひどすぎて）。サポーターからしたらふざけんなって話かもしれませんが。

この本が出たのが2015年で、まだG大阪のことを「日本のバルセロナ」とは呼べないですが、いつかそのクラブ哲学が実になることを願って、試合を観ようと思います。

生乾きと焼餅