2019-09-08 【本】内田篤人 悲痛と希望の3144日 本 サッカー 内田篤人 悲痛と希望の3144日 /講談社/了戒美子 posted with カエレバ 楽天市場 7net 自分がサッカー好きというのもあると思うんですけど読んでて泣きそうになってしまいました。 ざっくり概要をお話ししますと、この本は内田選手のヨーロッパでのチャレンジの始まりから終わりまで、と日本での新たなスタートまでの物語を綴っています。 日本でJリーグを3連覇したのち、活躍の舞台をドイツのブンデスリーガに移した内田選手。 当時はヨーロッパのサッカーに特別な関心はありませんでしたが所属していたシャルケで世界最高峰の舞台・チャンピオンズリーグでの戦いを経てサッカーに対する熱量を取り戻したり、ヨーロッパの舞台で自分を出してチームを変えようとする意識の変化が生まれたりチームにとって不可欠な存在になる一方で膝の怪我は少しずつ悪化していき、2014年のワールドカップ前から膝の負傷で2年近く治療に費やす期間も含めた苦悩の日々についても克明に綴られています。 本人の証言はもちろん、香川選手や長谷部選手、吉田選手や清武選手など日本代表の先輩・後輩からの内田選手に対する発言だったりドイツ時代の同僚や監督にも取材していて、内容としても厚みがあります。 2018年のロシアワールドカップを観る内田選手の思いを知って2014年のブラジルワールドカップ、ボロボロの膝で誰よりも良いプレイをしていた内田選手の姿が脳裏に浮かんだ瞬間、泣きそうになりました。 日本人選手の欧州移籍は昨今では当たり前になってきましたが香川選手や内田選手がドイツを去ってから、ドイツで長い期間活躍する選手がごくわずかになってしまったことを考えると、その偉大さについて改めて考えたくなります。この本はその一助になるのではないでしょうか。